Excel VBA講座 基礎知識・準備：算術演算

実行画面

変数を使い、セルに入力された値から算術演算子を使い演算し、演算結果をセルに表示させます。
算術演算子には下記の種類があります。

• + ： 和を返します。（変数=X+Y）
• - ： 差を返します。（変数=X-Y）
• * ： 積を返します。（変数=X*Y）
• / ： 商の結果を浮動小数点で返します。（変数=X/Y）
• \ ： 商の結果を整数で返します。（変数=X\Y）
• ＾ ： べき乗を返します。（変数=X^Y）
• Mod ： 除算結果の剰余を返します。（変数=X Mod Y）

■前回の「セルの値を読む」シートを変更し作成します。

１．リボンの「開発」-「デザインモード」をクリックします。
２．コマンドボタンをクリックし選択します。
３．リボンの「プロパティ」をクリックし、プロパティ画面を表示します。（既に表示されている場合は必要ありません）
４．Captionに「演算する」を入力します。
５．E1とE2に演算する数値を入力します。
６．コマンドボタンをダブルクリックし、VBE画面を開きます。


■プログラムコードを入力します。

VBE画面が開くので、前回入力したコードを削除します。
Private Sub CommandButton1_Click()
End Sub
このように、最初と最後の行は残してください。

このコードの間に、下記のコードを入力します。
コードの解説です。

変数を宣言します。
　 Dim n1 As Integer
 　Dim n2 As Integer
  
セルE1の値を、変数n1に代入します。 
　n1 = Range("E1").Value
セルE2の値を、変数n2に代入します。 
 　n2 = Range("E2").Value

セルE4に「+」と表示し、足し算の結果をセルF4に表示します。
 　Range("E4") = "+"
 　Range("F4") = n1 + n2

セルE5に「-」と表示し、引き算の結果をセルF5に表示します。
 　Range("E5") = "-"
 　Range("F5") = n1 - n2

セルE6に「*」と表示し、掛け算の結果をセルF6に表示します。
 　Range("E6") = "*"
 　Range("F6") = n1 * n2

セルE7に「/」と表示し、割り算の結果をセルF7に表示します。
 　Range("E7") = "/"
 　Range("F7") = n1 / n2

セルE8に「\」と表示し、割り算の結果を整数でセルF8に表示します。
 　Range("E8") = "\"
 　Range("F8") = n1 \ n2

セルE9に「^」と表示し、べき乗の結果をセルF9に表示します。
 　Range("E9") = "^"
 　Range("F9") = n1 ^ n2

セルE10に「Mod」と表示し、割り算の余りをセルF10に表示します。
 　Range("E10") = "Mod"
 　Range("F10") = n1 Mod n2



■プログラムを実行します。

１．デザインモードボタンをクリックし、デザインモードを終了させます。
２．コマンドボタンをクリックし、実行します。


実行結果の画面です。
正しく演算されているのが分かります。

プログラム

下記のようにコードを入力します。

Private Sub CommandButton1_Click()
    Dim n1 As Integer
    Dim n2 As Integer
    
    'セルの値を読む
    n1 = Range("E1").Value
    n2 = Range("E2").Value

    '演算結果をセルに表示する
    Range("E4") = "+"
    Range("F4") = n1 + n2

    Range("E5") = "-"
    Range("F5") = n1 - n2

    Range("E6") = "*"
    Range("F6") = n1 * n2

    Range("E7") = "/"
    Range("F7") = n1 / n2

    Range("E8") = "\"
    Range("F8") = n1 \ n2

    Range("E9") = "^"
    Range("F9") = n1 ^ n2

    Range("E10") = "Mod"
    Range("F10") = n1 Mod n2
End Sub